『パブとはパブリックハウスの略で庶民が集い語らうところ』
パブの語源「パブリックハウス」は庶民の場所であり、社交場、情報交換の場、酒を酌み交わす場である。
アイルランドでは17世紀の終わりごろ商人が交易を行う場や宿場としてパブが誕生。
その後、その商人が扱う食品や雑貨を置くようになり、さらに食事ができ、酒が飲める場へと変わっていった。
大きな町にも小さな町にも必ずパブはあり、街を形成する核となっていく。
また、アイルランドではその土地に生まれ育った主が代々パブを継ぐというのも興味深い。
『アイリッシュ・パブとブリティッシュ・パブの違い』
アイルランド人にイギリスとアイルランドのパブの違いを尋ねると、インテリアでも酒の種類でもなく、その「空気、雰囲気」だという回答が圧倒的に多い。
アイルランドでは初めて出会う客とも会話をし、楽しい時間を過ごせる。一方イギリスでは、オーダーするとき以外はあまり言葉を交わさないという。
これは、階級社会の影響を受け秩序を重んじるイギリス人とは対照的に、フレンドリーで階級に関係なく誰とでも分け隔てなく接するアイルランド人との国民性の違いからだろうか。
もうひとつ、アイリッシュパブの大きな特徴に子供の姿を見かけるということがある。
イギリスでは基本的に飲酒する場所に子供は入れないことが多いが、アイルランドでは、たとえばカウンターに親子が仲良く隣同士に座り、子供はソフトドリンクやアイスクリームを、親はビールを片手におしゃべりやスポーツ観戦を楽しんでいる姿がごく自然にに見受けられる。まさに「パブリックハウス」だ。
(クラックでは座席を女性・こども優先とさせていただいております。また、店外に喫煙場所を設けています。皆さんのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。)
『バーマンとキャッシュ・オン・デリバリー』
アイリッシュ・パブの顔はなんといってもバーマン。
バーカウンターの中でさりげなく客の様子を見ながら、客同士を引き合わせたり、会話のきっかけを作ったりなどアイリッシュ・パブの最大の特徴であるCRAIC [クラック]「親しみのある雰囲気」を作り出す重要な役割を持つ。
だから初めての客も、女性一人でも気兼ねなく入れる雰囲気がそこにはある。
また、キャッシュ・オン・デリバリーは客がバーカウンターで注文をし、そのつど支払いをするというシステム。
このシステムを利用することによって、気が向いたときに他のテーブルに移ったり、帰りたいときにはすぐ帰れる、という気楽さが生まれる。
『四国初。アイルランド人も認める。これが本格ローカルアイリッシュパブ、ザ・クラックだ』
IRISH PUB THE CRAICは2010年9月24日、ギネス創始者であるアーサーギネスの誕生日に高松にオープンした。バーとは異なりお酒はもちろん、季節や日替わりで楽しめる美味しい手作りパブフードも楽しめる『本格ローカルアイリッシュ・パブ』。
東京や大阪の大手外食産業で長年実績を積んできた経営者こと『パブリカン』は2007年、旅行で訪れたアイルランドのパブ文化にすっかり魅せられた。その後、縁があり香川県高松市に移住。
高松港を見るなりアイルランドの港町ゴルウェイと重なり、ここで四国初のアイッリシュ・パブをオープンさせることを決意した。
先述したように、パブの語源は「パブリックハウス」(=庶民の場)。人々や情報が交差する場であり、アイルランドではファミリーが世代を超えて通い詰めるおなじみのくつろぎの場所。
一日の仕事を終えギネスを片手にフィッシュ&チップス。気の合う仲間とおしゃべりする人も。ノンアルコールドリンクでひとりケルティック・ミュージックに酔いしれる少しお酒の苦手なあの人も。2杯目のビールでますますスポーツ観戦に熱中するお父さんとその隣でアイスクリームを嬉しそうに食べるこどもも。そんな年齢も職業も性別も違う人々がそれぞれのスタイルで自由に時間と雰囲気を楽しめる。
それが、IRISH PUB THE CRAIC(アイリッシュパブ・ザ・クラック) だ。
CRAIC(クラック)とは、ゲール語で「親しみのある楽しい雰囲気」という意味。
アイリッシュ・パブの良き特徴を表すことば。
アイルランドでは、"There is the craic."(「クラックがある」)と表現される。